BAOO博多

全日本的なダート競走の体系整備について

11月28日、JRAとNARは全日本的なダート競走の体系整備に関する改革案を発表しました。
主な変更点は「3歳ダート三冠競走を中心とした体系整備」と「2、3歳ダート短距離路線の整備」、「既存ダートグレード競走の見直し」の3点。

競馬ライターの古谷剛彦さんのまとめがわかりやすい。

簡潔に言えば、2歳、3歳、古馬をマイル以下と中距離で体系をきっちり整備し、牝馬も含め、上半期と下半期で目標となるレースを定めた。その上で、ダート競馬は、地方競馬が主体となって行う上で、3歳ダート3冠や、短距離の交流G1を春に設定(さきたま杯が昇格)された。

では、発表された主な内容をみていきましょう。

★3歳ダート三冠競走を中心とした体系整備

中央競馬・地方競馬の所属の枠を超えた3歳ダートチャンピオンを決定する全日本的な競走体系の構築という観点から、羽田盃(JpnⅠ・大井1,800m)および東京ダービー(JpnⅠ・大井2,000m)を新たにダートグレード競走として実施。

また、ジャパンダートダービー(JpnⅠ・大井2,000m)はジャパンダートクラシックへ改称し、10月上旬に時期を変更して実施することとし、同競走の優勝馬にはJBCクラシックの優先出走権を付与。

なお、前述3競走を「3歳ダート三冠競走」と位置付け、賞金額を大幅に増額し、併せて三冠ボーナスを設定。

3歳ダート三冠競走

★前哨戦の整備

現状の3歳ダート路線では1月から4月までダートグレード競走の空白期間となっていることから、ブルーバードカップ(JpnⅢ・船橋1,800m)をはじめとする複数のダートグレード競走を新設し、3歳ダート三冠競走に向けた体系を整備。そのうち3歳ダート三冠競走の前哨戦として、羽田盃の前哨戦に雲取賞(JpnⅢ・大井1,800m)、京浜盃(JpnⅡ・大井1,700m)を位置付け、新たにダートグレード競走として実施。

また、東京ダービーの前哨戦にユニコーンS(GⅢ)を位置付け、実施時期等を変更して実施。さらに、ジャパンダートクラシックの前哨戦に不来方賞(JpnⅡ・盛岡2,000m)を位置付け、新たにダートグレード競走として実施。

なお、三冠競走における出走馬の選定については、各競走の前哨戦で上位となった馬が優先的に出走できる選定方法を予定。

前哨戦

★2・3歳ダート短距離路線の整備

3歳ダート短距離路線においては、中央競馬・地方競馬ともに目標となる競走が不足していることから、兵庫チャンピオンシップの競走距離を1,870mから1,400mへと変更し、3歳春季短距離路線の頂点競走として位置付けます。

併せて、古馬の層が厚い短距離路線における3歳馬の賞金獲得機会拡大の観点から、北海道スプリントカップ(JpnⅢ・門別1,200m)の出走資格および時期を変更して実施。

また、2歳ダート短距離路線においては、出走馬の質の向上を図る観点から、エーデルワイス賞(JpnⅢ・門別1,200m)の時期を変更して実施。

2・3歳ダート短距離路線

★古馬短距離路線の整備

古馬短距離路線においては、下半期にJBCスプリント(JpnⅠ)が設定されている一方で、上半期には目標となる競走が設定されていない現状を踏まえ、新たな上半期の頂点競走として、さきたま杯(JpnⅡ・浦和1,400m)をJpnⅠへ昇格して実施。併せて、これに伴う競走体系の整備として、一部ダートグレード競走の実施時期等を変更。

古馬短距離路線

★古馬中距離路線の整備

古馬中距離路線においては、11月から1月までGⅠ/JpnⅠ競走が連続して設定されていることを踏まえ、ローテーションの整備および出走馬の質の向上を図る観点から、川崎記念(JpnⅠ・川崎2,100m)の時期を変更して実施。併せて、これに伴う競走体系の整備として、一部ダートグレード競走の実施時期等を変更。

古馬中距離路線

★古馬牝馬路線の整備

古馬牝馬路線においては、下半期にJBCレディスクラシック(JpnⅠ)が設定されている一方で、上半期には目標となる競走が設定されていない現状を踏まえ、エンプレス杯(JpnⅡ・川崎2,100m)の実施時期を変更し、併せて負担重量をグレード別定から定量へ変更のうえ、新たな上半期の頂点競走として設定。

また、各地区から頂点競走へ向かう競走体系を構築する観点から、TCK女王盃(JpnⅢ・大井1,800m)の実施場を園田競馬場へ変更するとともに、兵庫女王盃(JpnⅢ・1,870m)へ改称して実施いたします。併せて、一部ダートグレード競走の実施時期等を変更。

古馬牝馬路線

★3歳牝馬路線の整備

3歳牝馬路線においては、上半期に関東オークス(JpnⅡ)が設定されている一方で、下半期には目標となる競走が設定されていない現状を踏まえ、マリーンカップ(JpnⅢ・船橋1,800m)の出走資格および実施時期等を変更し、新たな下半期の頂点競走として設定。また、同競走の優勝馬にはJBCレディスクラシックの優先出走権を付与。

3歳牝馬路線

なお、これら発表された新しい競走体系の開始時期は、
2歳馬競走:2023年から開始
3歳馬・古馬競走:2024年から開始
となっています。

いろんな改革が行われていようとしていますが、本日もBAOO博多では変わらず地方競馬の馬券を発売しております。皆さんのご来場を心よりお待ちしておりますよ。