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「有頂天になっていた」らしい

岩手県競馬組合の元業務部長、齋藤和博被告は、広告宣伝の委託先を選定した際、仙台市の広告代理店「東日本朝日広告社」に便宜を図り、見返りとして2019年1月から2022年4月上旬までの間に、接待と商品券で合わせておよそ16万円相当の賄賂を受け取ったとして収賄の罪に問われていました。

盛岡地裁は岩手競馬の広告宣伝業務を巡り収賄の罪に問われた県競馬組合の元業務部長の齋藤和博被告に懲役1年、執行猶予3年などの判決を言い渡しました。

裁判では反省の態度を認め、懲役1年、商品券没収、追徴金約13万円の求刑に対し、懲役1年、執行猶予3年、商品券没収、追徴金約13万円の判決でした。齋藤被告の弁護人は控訴について「被告人と検討する」としています。

追記:2023年01月06日

岩手県競馬組合は6日、岩手競馬の広告宣伝業務をめぐり収賄の罪で有罪判決を受けた元業務部長を懲戒免職処分としました。
6日付で懲戒免職処分となったのは県競馬組合・元業務部長の齋藤和博被告です。
また県は6日、事件当時競馬組合に出向していて齋藤被告の上司だった職員2人を訓告処分に、1人を厳重注意処分にしたと発表しました。

3年間に受け取った賄賂が総額16万円だったというわけではないでしょう。立件されたのが16万円分ということですな。岩手県警は真面目に捜査したんかなあ。

岩手競馬では競走馬から禁止薬物が検出された問題ではいまだ納得のいく結論は出ず、この際の岩手県警の捜査によって出された結論は各所から「ありえない」といわれる始末で、12月には禁止薬物が検出された馬の調教師ら4人が処分を不服として提訴するなど、いまだ灰色のまま時間だけが流れている始末です。

TBS NEWS デジタル

岩手競馬の競走馬から禁止薬物が検出された問題で、県競馬組合による処分は不当だとして、調教師4人が盛岡地裁に処分取り消しを求め6日付で提訴しました。

訴えを起こしたのは、禁止薬物が検出された競走馬を管理していた岩手競馬所属の調教師4人です。

岩手競馬では2018年から2019年にかけてレース後の競走馬から禁止薬物「ボルデノン」が相次いで検出され、県警は厩舎の稲わらからボルデノンの成分が自然発生した可能性が高いとして容疑者不詳のまま書類送検し、盛岡地検が不起訴処分としていました。

これを受け県競馬組合は「原因は不明」と結論づけましたが、組合の定める規則に基づき、調教師4人に対し戒告と、賞金の配分を停止する処分を行いました。

4人は原因が特定されていないにも関わらず調教師の過失を問うことは不当であるとして去年8月、県競馬組合に対し処分の取り消しを求めて審査請求を申し立てましたが、今年8月に棄却されたため、6日付で盛岡地裁に提訴しました。

県競馬組合の滝山秀樹副管理者は「訴状の内容を確認して、適切に対処していきたいと」とコメントを出しました。

この禁止薬物の問題にプラスして今回の贈賄事件ですから、心ある関係者は頭を痛めていることでしょうね。

今回の裁判で中島真一郎裁判長は判決理由で「自己の職責の重さを顧みず、職務の公正さに対する社会の信頼を揺るがす悪質な犯行」と指摘も、反省の態度を示し、社会的制裁を受けたことを考慮し、執行猶予付きの判決としましたが、実刑にしてほしかったですなあ。岩手県競馬組合の元業務部長、齋藤和博被告は「ポジションから有頂天になってしまい、岩手競馬の信用を傷つけた。深く後悔し、深く反省している」と述べたとか。

競馬ファンはみんな人がいいから、こうした暗いニュースはすぐに忘れてくれるんでしょうが、忘れることで「わりぃー奴ら」が依然野放しになって、のちにさらに大きな問題が起きる可能性はゼロとはいえないんじゃないか。ちゃんと検証して事実を認定してそれに対する裁きを下さなければ、次に問題が起きるときはもっと大きな問題として顕在化するような気がしますけどね。

禁止薬物で処分を受けた調教師の方々には苦しいでしょうが、ぜひうやむやにせずに納得いくまで闘ってほしいですね。